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「万葉」が転校してきた。 それを機に次々に起こる不可思議な事件, そして蘇る千年前の記憶。 彼等は時と場所を超えて再び巡り会う。 それは過去から現在へと続く 哀しい恋物語の再演なのか.... |
『久遠の絆』は,発売当時特に大きな話題となったゲームではありません。しかし,ネット上でやたら評判が良いので興味を持ち,買おうと思ったのが去年の春....ところが,これがなかなか見つからなず,ようやく秋葉原で見つけたのが,まだ『Air』の後遺症が残っている9月後半のことです。中古ソフトのわりには若干高めの価格設定だったのですが,ここで買わなければいつまた見つけることができるかわからないので,思い切って買ってみました。 このゲームをやって一番最初に感じたことが,「Play Stationの限界に挑戦したゲームだな」ってことです。Play Stationって,性的表現に対しては非常に厳しく,『To Heart』を移植する際には,レミーのパンチラすら許されなかったのですが,『久遠の絆』では,なんとSEXシーンすらあるのです(もちろんCGはありませんが(^^;)。もし,これでSEX場面を長くしてCGを付けたら,間違いなく18禁ソフトとして通用するでしょう。そのくらいギリギリのところを行ってるゲームです。 さて,肝心のゲームの感想ですが,これは噂に違わぬ面白さです。ダークなオープニング,それが一転ギャグを交えた日常生活へと変わり,自然とゲーム世界の中に引き込まれていきます。そして万葉の「貴久...やっと会えたわ。あなたは,必ず私が殺してみせるから...」という台詞...これにはやられました(^^;)。『痕』の千鶴さんの「耕一さん,あなたを殺します。」に匹敵する衝撃がありますね。 物語は『現代〜平安時代〜現代〜元禄時代〜現代〜幕末〜現代』と時代を飛び越えて展開されますが,その元となるのは平安時代に起きた悲劇です。そしてその後,主要な登場人物達は輪廻転生を繰り返しながら,各時代で愛し合ったり殺し合ったりを繰り返すのです。誰が誰の転生であるか考えながら見るのもまたひとつの楽しみです。 いわゆるシナリオは先に挙げた『万葉シナリオ』の他に『栞シナリオ』『沙夜シナリオ』がありますが,いずれも半端でなく長いです(^^;)。しかし,シナリオ自体が良くできているので,そんなに長くは感じませんね。個人的好みでいえば『万葉』-->>『沙夜』-->>『栞』の順でお気に入りです。 グラフィックは綺麗です。Play Station用のソフトとしては非常にレベルが高いのではないでしょうか。各時代の背景も美しいのですが,何よりも女の子達が可愛いのがよろしい(^_^)。18禁ギリギリというか,下手な18禁物よりもくるCGもあります(^^;)。 音楽もまた素晴らしいですね。Play Stationの音源を使用しているため,PCのCD-DAと比べると音質は落ちますが,曲そのものの出来が良いので,あまり気になりません。もちろん,本格的にレコーディングしたものだったら,さらに素晴らしさは増すと思いますが....。個人的には哀し気なピアノの音色の万葉のテーマ曲が一番好きですね。 とまあ非常に出来の良いゲームではありますが,細かい問題点はあります。 それにしても,このゲーム,子どもには不向きなゲームですね。少なくとも高校生以上で,日本の歴史の基本的な知識がなければ楽しむことはできないと思います。また,ダークで猟奇な部分も多々あるので,そういう意味でも子供向きではありませんね(くどいけれど,オープニングのアレは子ども泣くぞ(^^;)。 |
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