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再会しても以前のようには付き合えなくなっていた。 そう,僕の夢も....。 【ケース裏解説文より】 |
『星空☆ぷらねっと』はD.O.から2000年に発売となったゲームですが,この『夢箱』は『星空☆ぷらねっと』にVoiceを加えCGをリニューアルしたものに,オリジナルドラマCDと主題歌牧志シングルCDをセットにして2003年に発売されたものです。『加奈』や『家族計画』の山田一氏がシナリオを担当しているというので以前から気にはなっていたのですが,今回お手頃価格で落ちていたので拾ってきたというわけです。 そして,これはそのリアルタイムなゲーム記であり,当然ながらネタばれ全開ですので,これからやってみようとする方はそのつもりで読んでくださいね(^^;)。 |
7月11日 |
我が家の新恋愛ゲーム専用機,Sony Vaio PCV-J12にインストール。が,HDが満杯に近いので,その前にやらないゲームをデリートしなけりゃならんのです....う〜む,困った....悩みながらもなんとか容量を確保。インストールは無事に終了しました。 みんなで集合写真を撮るオープニング。これは子供の頃の写真のようですね。 数年ぶりに天美市に戻ってきた主人公正樹は慎太郎以外のかつての仲間達(何故か皆女の子(^^;)との間に距離を感じています。 オープニング・テーマ。なんと作曲者は野村義男(ヨッチャン)なんですね...こりゃ吃驚! 天文部の部室の上から落ちてきた少女。この謎の転校生こそ行方がわからなかった星見瞳です。7年前は無口で無愛想だった彼女が,何故か今は良く笑う(そしてかなりドジっ娘属性)少女に変わってたのです。 相馬蘭子とは小学生時代の同級生。その頃の彼女はクラス委員で,責任感は強いけれど意地っ張りで口うるさい女の子でした。なのに,何故か今は避けられている様子。 天文部部長二ノ宮天子は苛烈,豪快,熱血の三拍子揃った人物。彼女は攻略対象じゃないのかな?それにしても,実践フルコンタクト天文観測って何だ? 正樹が幼い頃怪我をしたときに助けてくれたのが真田恭子。 佳多奈は,小さい頃正樹のことを「まー兄」と呼んで慕っていたのに,今ではすっかり笑顔を忘れてしまっている。そして,佳多奈を変えてしまったのは自分ではないかと思う正樹。 朝,正樹が駅の立ち食いそばを食べている時に現れた謎の外人少女はティーナことサーシャ。しかし,外国人留学生でティーナって,某下級生なゲームですか?(^^;)。 サブ・キャラにも個性的な人物がいます。 とりあえずメイン・ヒロインであろう星見瞳狙いで進めていたのですが....え?なんだか全然イベントらしいイベントがないぞ....と思っているうちにいつの間にか冬になり,帰省する正樹。なんと実家には妹(朝子)もいたんですね。 どうやら何事も自分自身の力でやる気にならなければダメみたいですね。 これらの点を考えてもう一度やり直してみましょう。 |
7月12日 |
『星見瞳シナリオ』終了。 主人公正樹はかつて宇宙飛行士になることを夢見ていましたが,母親が務めていた三陸技研航空開発事業部・天美工場の爆発事故に巻き込まれ,母親を失ってしまいます。この事故で夢に裏切られた正樹は夢を持つことをすっかりやめてしまったのです。 そんな状態が続いたある日,大学説明会でジョンがSASの話をしている最中,瞳が倒れてしまいます。 1年後SASに合格した正樹は星空の下で瞳と再会。 そして,二人分の夢を抱きながら旅立っていく正樹。 エピローグでは,宇宙飛行士として正樹が宇宙に飛び立っていきます。瞳も管制官として参加。二人でちゃんと夢を叶えたというHappy Endで幕を閉じます。 瞳って,頭の良い日和(^^;)って印象を受けたのですが,何故小学生の頃あんなに暗かった少女が反転しちゃったのではないか....と思うくらいに性格が変わってしまったのは何故か....その理由が良くわからないんですよね。本編中において自分自身の意志で自分自身を変えたみたいなことも書いてありましたが,どうもベクトルを間違えてしまったのではないかって思うくらいに常人とずれているんですよ(^^;)。 ところで,リニューアルされたCGですが,私の場合最初からこちらを見ているので何の違和感も無いのですが,元ゲームをやった人からすれば違和感ありまくりでしょうね。だってこれじゃあまったく別のゲームですよ(^^;)。リニューアルする際,同じ原画家が新たに書き換えるということは良くありますが,しかし,原画家そのものを変えてしまうってのは珍しいケースですよね。う〜む,何かトラブルでもあったんでしょうか?(^^;)。 |
7月15日 |
前回『瞳って,頭の良い日和(^^;)って印象を受けた』と書きましたが,訂正します。瞳って頭の良い(^^;)せりなって感じですね。特に自分の夢(目標)を見失ってしまった主人公を時には強引に引っ張って行く姿は良く似ていると思います。 ところで,このゲームには主人公が天文部ということもあって天文学関係の話題(望遠鏡とか星座とか星雲とか)が良く出てくるのですが,かつて天文ガイドを愛読していた天文少年であった私にとっては,それが実に懐かしいというか心地良いんですよね。 というところで 再会した頃は無視するような姿勢を見せ,なおかつ「今の今村君は大嫌い」と激しい怒りをぶつけていた相馬さんですが,『勉強を見てあげたり』『海水浴に一緒に行ったり』といったイベントを経るうちに徐々に正樹に心を開くようになり,『修学旅行の自由行動で二人で出かけた』時にほんのりと顔を赤らめたり,『夜ホテルの屋上』で楽しそうな笑顔を見せたときには,それまでのギャップの大きさもあってか,とても嬉しくなってしまいました。いやぁ,これはもう山田マジックに填ってしまった証拠ですね(^^;)。 もちろんストーリーも良いんですよね。 『星見瞳シナリオ』では瞳が正樹を進むべき方向へ進ませる役割を果たしましたが,この『相馬蘭子シナリオ』では正樹が相馬さんを進むべき方向へ進ませる役割を受け持っています。 エピローグは特急の中で正樹からプレゼントされた陸上用の靴を胸に抱いて泣く相馬さんの姿。このときの台詞がまた泣かせるんです。 さて,お次は誰にしようかな? |
7月17日 |
『山本ゆかりシナリオ』終了。 正直言ってこのシナリオは先にやった『相馬蘭子シナリオ』と比べるとストーリー的に楽しめる...というものではありません。それよりもゆかりという元気な小悪魔の魅力を楽しむシナリオと言った方が正解かもしれませんね。 『星見瞳シナリオ』が瞳が正樹に夢を取り戻させる物語,『相馬蘭子シナリオ』が正樹が相馬さんに夢を取り戻させる物語であったのに対して,この『山本ゆかりシナリオ』は,ゆかりと正樹が共に同じ夢を追いかける物語なのです。 エピローグ。SASで再会する二人。 |
7月20日 |
『サーシャ・ノーブルグ・シナリオ』終了。 このシナリオは...やっぱり『ローマの休日』なんでしょうね。 初めの頃は日本及び日本語に慣れないサーシャの可愛らしさを中心にほのぼのとしたムードで話が進むのですが(もちろん,隠し味として彼女の背後にある哀しさも語られていますが),それが文化祭で一転ハードな世界に突入します。 一難去って幸せになるかと思ったら,突然サーシャが帰国しなければならなくなるというアクシデントが... ここで終わったら,これまでのシナリオとの関連がまったくなくなってしまうところですが,なるほど,SAS開校に多額の出費をしたのは彼女の母国フスクスだったんですね。ということは,サーシャの手紙に同封されていた王女公認チケット(優待券)とは....ここで正樹の夢につながるわけだ.... エピローグ。 ところで,サーシャも良いけれど,彼女の付き人(兼ボディガード)のディネイさんがまた良い味出しているんですよね。彼女の個別シナリオがあっても良いくらいに魅力的な女性です。う〜む,どうしてもこういう強くて優しくてそれでいて可愛らしい面のある女性って好きなんですよねぇ(^^;)。 その他のイベントでは,黒服やディネイさんを交えての廊下掃除のイベントがありますが,どうせなら「とりゃ〜」とか「うりゃ〜」とか気合いを入れるという由緒正しい廊下のモップ掛けをやっていただきたかった....と思うのは葉の国の民だからなんでしょうか?(^^;)。 |
7月26日 |
『真田恭子シナリオ』終了。 初めは正樹に対してそっけないというか冷淡に思えた恭子さんですが,実はそれには哀しい理由があったことが後になってわかります。 このシナリオには他のシナリオに登場しない重要キャラが二人登場しますが,その内の一人がかつて恭子の家に一緒に暮らしていた三剣大介です。小さい頃は内気で暗い少年だった大介ですが,何故か現在は典型的な嫌な男と成り果てていました。 正樹が助っ人をしている男子剣道部は何故か予選を突破してしまうのですが,本戦当日,正樹は以前佳多奈を助けようとしたときにやりあった男達に見つかりボコされてしまいます。正樹を助けたのは恭子さんですが(大介の野郎はただ見ているだけだった),彼女は男達に怪我をさせてしまった暴力事件の責任をとるために剣道部を辞めさせられるだけでなく,無期停学にまでなってしまいました。 さすがに修学旅行には恭子さんは来ませんでしたが,正樹はホテルの屋上で流星雨を見ながら恭子さんから『拉致監禁』された過去を思い出します。とはいえ,それはあの事故の後ふさぎこんでいた正樹が田舎に強制送還されないためにやったことなのですが.... デートの途中(いつのまにか昔のように「正樹」「恭子ちゃん」と呼び合うようになっている二人)突然「気分が悪くなった」といって倒れてしまった恭子をアパートに連れていくと,「婚約させられてしまった」と衝撃の告白が...。断る勇気が欲しいと言って正樹を抱きしめる恭子。 文化祭。停学のとけた恭子ちゃんといっしょに文化祭巡り。 「正樹の顔が見たかったから」という理由で公園に呼び出され,そしてキスされてしまいますが,これではキスの味を覚えてしまったのか,恭子ちゃんは学校でも正樹にキスをしちゃいます。「なんだかムラムラして」って...そりゃ立場が逆でしょう(^^;)。 恭子ちゃんの兄である真田3兄弟は親の決めた婚約者である大介ではなく,正樹の味方ですが,しかし『小悪党』扱いされるとは,大介はよっぽど真田3兄弟から嫌われているみたいですね(^^;)。 クリスマスイヴ。恭子ちゃんとデートの約束。 真田家に婚約を許してもらうために行くが,頑固親父は許してくれない....そりゃそうだよな(^^;)。 エピローグは正樹が大学に入ってから二年後。 そ〜いえば,このゲームでライバル(恋敵)が出てくるのは『恭子シナリオ』だけなんですよね。そういう意味では一番恋愛要素が強いシナリオなのかもしれません。しかも他のゲームでは完全に文化部体質の正樹君が,このシナリオでは運動部しちゃってるんですよね。これもまた他のシナリオとの大きな相違点です。 キャラクター的には恭子ちゃんは好きなキャラですね。今のところ蘭子に続いてお気に入りです。なんといっても後半の大甘ぶりが良いんですよ。そういえば,それまで歩んできた道を捨てるという点では恭子ちゃんと蘭子は共通点がありますが(始めたきっかけが正樹というのも共通点だな(^^;),蘭子にとっての陸上がある意味人生の目的であるのに対して,恭子にとっての剣道はあくまでも手段であって,目的は正樹自身であるという大きな違いがあります。だからこそ対照的なエンディングになっているんでしょうね。 |
7月29日 |
『藤原佳多奈シナリオ』終了。 ところが,9月に入ると突然何かの計算に没頭し始め,学校に来なくなってしまいます。 体育祭の日,フェンスの向こうから笑顔を浮かべながら正樹を見つめる佳多奈の姿が。 11月,ジョンから渡された佳多奈の両親の手記から佳多奈が元々自閉症であったことがわかりますが,手記の最後に書かれた「正樹少年は,佳多奈のルーツとなるかもしれない」という言葉に,正樹は決意を新たにします。 何の進展もないまま12月を迎えますが,正樹は諦めることなく佳多奈に対して自閉症用のカードの訓練を繰り返します。 「退院の時に,何が欲しい?」という正樹の問いに「あのときの飴がほしいな」と答える佳多奈。あのときの飴とは,正樹が初めて佳多奈にあげた飴のことですね。 新学期から佳多奈は普通の教室に通うようになるのですが,心配性で過保護な正樹は,なんと窓の外から佳多奈を見守ろうとします。 なるほど,彼女が以前長時間かけて計算した答え「十二万五千七百四十二日十九時間三十五分後」とは,あの事故の日に正樹が佳多奈に訊いた「宇宙人といつ会えるか」という質問に対する答えだったんですね。 佳多奈の「ずっといっしょにいて」というお願いでエンディング。 エピローグ SAS-宇宙エキスパートコース候補生になった佳多奈との間に距離を感じてしまう正樹は,どんどん先に行ってしまう佳多奈にコンプレックスとジレンマを感じてしまいます。 文化祭。 そして初Hは保健室のベッドの上。まったく神聖な学舎でナニを....と思ったら,朝末先生から催眠術をかけられたときに襲われたのも保健室のベッドの上でしたね(^^;)。 最後も佳多奈の「ずっといっしょにいて」のお願い。 『恭子シナリオ』では守られる立場だった正樹が,この『佳多奈シナリオ』では逆に守る立場になっています。このあたり対照的で面白いですよね。 というわけで,全シナリオ終了しましたが,特に「泣ける」というシナリオはなかったものの,全般的にはとても楽しめるものでした。さすがは山田一って感じですね。 |
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