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Just A Little ボー・ブランメルズ Beau Brummels 全米8位,全英*位 |
『最初のサンフランシスカン・ロック・バンド』といわれるボー・ブランメルズの唯一のTop10ヒットが,メランコリックなギターとコーラスから始まり,日本のGSとも共通するウェットなメロディーを持つこの『ジャスト・ア・リトル』です。そして,この当時彼等が所属していたレーベル『Autumn』でプロデューサーとして働いていたのが,Sylvester Stewart,後のスライ・ストーンです。 この曲をプロデュースしているのも彼なのですが,しかし,このいかにも白人らしいサウンドを作り出したのが,黒人であるスライ・ストーンというのもなんだか不思議な気がしますね。 ボー・ブランメルズのメンバーであり,作者の一人でもあるロン・エリオットは所謂バーバンク・サウンドの担い手の一人としても活躍し,1960年代後半のエヴァリー・ブラザーズに曲を書いたりまたアレンジを担当しています。 作者はElliott/Durand,収録アルバムは『The Best Of The Beau Brummels 1964 -1968』 BACK |
Just A Smile パイロット Pilot 全米*位,全英31位 日(AJP20)20位 |
1970年代中期に活躍したイギリスのポップ・ロック・バンド,パイロットの1975年のヒット曲(1stシングルとして発売されていたものの新ヴァージョン)です。パイロットは現在ではポップ・ロック・バンドとしてそれなりに評価されているバンドですが,当時はメンバーのDavid
Patonが元BCRのメンバーであったということからBCRの二番煎じ的なとらえられ方をしており,決して正当な評価を受けているとはいえませんでした。それがこの曲の不思議に低いチャートに現れているのかも知れませんね。 生ギターをバックに淡々と歌われる前半からハイトーン・ヴォーカルで歌われるサビに移る所は,何度聴いても「うひゃ〜,気持ちいい〜」と感じてしまいます。メロディーの良さは絶品ですね。 ちなみにパイロットのメンバーは演奏テクニックもしっかりとしており,後にアラン・パーソンズ・プロジェクトや10cc等の録音にも参加しています。 作者はPaton/Lyall,収録アルバムは『The Best Of 』 BACK |
Just Look Away PFM PFM 全米*位,全英*位 日(AJP20)*位 |
イタリアのプログレ・バンド,PFM(正式名称は『Premiata Forneria Marconi』の4thアルバム『甦る世界』に収録されたバラード・ナンバー。 日本では1960年代にイタリアのカンツォーネが数多くヒットしましたが,それは日本人好みのメロディーを持つ曲が多かったからなんですよね。そしてその伝統はプログレ・バンドにも受け継がれており,PFMもまた日本人好みの美麗なメロディーを紡ぎ出すバンドのひとつです。 プログレというと=難解という印象がありますが,この『通りすぎる人々』は本国イタリアでシングル・ヒットした素敵なPOPソングなんですよね。シンプルなギターのアルペジオをバックにシンプルで美しいメロディーが歌われ,そこにバイオリンの美しいメロディーが重なる様は,聴く者の心をとろけさせますが,この曲の白眉はなんといってもラストのフルートが奏でるメロディーの美しさです。ここでさりげなくバックにメロトロンが流れるあたりは,いかにもプログレ・バンドって感じがしますが,またそれが良いんです。もっとも,ピート・シンフィールドの手による詩は曲の美しさとは真逆の内容なんですが... 作者はMussila/Pagani/ Premori/ Sinfield,収録アルバムは『The World Bevame The World』 BACK |
Julia Dream ピンク・フロイド Pink Floyd 全米*位,全英*位 日(AJP20)12位 |
実は,私が初めて聴いたピンク・フロイドの曲は『原子心母』でも『シー・エミリー・プレイ』でもなく,この『夢に消えるジュリア』なのです。この曲は,本国イギリスでは1968年4月に『It
would Be So Nice』のB面として発売されたのですが,何故か日本では1971年に来日記念盤シングルとして発売され,AJP12位のヒットとなりました。 おそらくメロトロンの音と思われるフルートとアコースティック・ギターをバックに淡々と歌われるこの曲は,フォーク・ソングといっても良い曲調なのですが,バックに漂うエレキ・ギターにディレイをかけた音が,不思議な効果を生んでおり,当時「あ〜,これがプログレなんだなぁ〜」などと思ったものです(^^;)。 POPさという点ではシド・バレット時代の曲の方が輝いていますが,ロジャー・ウォータースならではの哀愁のあるメロディーを持ったこの曲も捨てがたい魅力がありますね。 作者はWaters,収録アルバムは『Relics』 BACK |