パリの歴史的なカフェLe Matelotで活躍していたバンドというふれ込みでデビューしたバンドですが,もちろんこれは一種のジョークで,彼等はイギリスのバンドです(メンバーにはノルウェー出身者やドイツ出身者はいますけどね)。でも,当時のML誌では大真面目にこの由来を紹介しているんですよね(^^;)。そして,このアルバムは彼等の2ndアルバムであり,また日本におけるデビュー盤となったアルバムです。
1976年か1977年にNHK-FMで放送されたBBSライヴの音源で彼等のサウンドを初めて聞いた時には,そのあまりにも素敵なPOPぶりに一遍にノック・アウトされてしまいました。その時に演奏していたのが,このアルバムに収録されている「Girls, Girls,Girls」「Glass Of Champane」「Jacaranda」といった曲なのです。
彼等のサウンドは所謂エスニック風のサウンドなのですが,それはヨーロッパ人(特にイギリス人)が異国情緒を感じるという意味でのエスニックであり,決して正式なものではありません。しかしながら,その卓越したポップ・センス故に,そのサウンドは少しも胡散臭い物とはなっていんですよね。
実際そうであるかどうかはわかりませんが,セイラー(船乗り)というバンドのコンセプトは,船乗り達が航海の途中に各国で聴いた音楽を演奏するというものなのではないでしょうか。
また,NIckelodeon, Acordion, Charangoといった通常のロック・バンドが使わないような楽器を使を含めて,ほとんどの楽器がアコースティックであるにも関わらず,何故かベースだけがシンセ・ベースであるというのも,彼等のサウンドをユニークなものとしています。でも,違和感はほとんど感じないんですよね。ところで,このNIckelodeonってどんな楽器なんでしょう?(^^;)。
ちなみに,メンバーのPhil
Pickett は,カルチャー・クラブの「カーマは気まぐれ(Karma
Cameleon)」の作者の一人でもあります。
なお,収録曲の「Girls,
Girls,Girls」「Glass
Of Champane」はそれぞれ全英7位,全英2位のヒットとなっています。
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